米国ETFや高配当株は“タイミング投資”だ──初心者はオルカン・S&Pで積立一択!公正なFPシリーズ第29回

公正なFPシリーズ

「VYMやHDVの高配当米国ETFを積立しています」「JT株を毎月コツコツ買ってます」──
最近こうした声をよく耳にします。

でも、ちょっと待ってください。
高配当米国ETFや日本株は“積立投資”ではなく、タイミングを見極める投資が必要なのです。

一方S&P500やオルカンのようなインデックス投信は、毎月淡々と何も考えず積み立てるだけ。

この記事では、FPラスコル自身の実践(S&P500:eMAXIS Slim 積立)を交えながら、初心者が混同しやすいことをわかりやすく解説します。

📈高配当米国ETFや日本株は“積立”ではなく“タイミング投資”

高配当米国ETF(VYM、HDVなど)や日本の高配当株(JTなど)は、配当金が魅力的な投資です。
しかし、これらは株価が下がった時に買い増すことでリターンを伸ばす「タイミング型」の投資。

たとえば、

  • VYMの配当利回りは、株価が上がれば下がって、株価が下がれば上がります。
  • HDVは、エネルギー・公益セクターの比率が高いので景気次第で大きく変動します。
  • 日本株(JTなど)も株価が高値圏では利回りが下がって、買い時を見誤ると“利回り貧乏”になることがあります。

つまり、高配当株投資は「いつ買うか」が命
積立のように毎月自動で同額買うスタイルでは、むしろ高値掴みになりやすいのです。

😓ETFや高配当株の「難しさ」はここにある

ラスコル
ラスコル
  1. 株価変動と配当の関係が逆転しやすい
     → 利回りが高い=株価が下がっている場合も。
  2. 為替や景気サイクルの影響が大きい
     → 米国ETFはドル建て、円高・円安で成績が変動。
  3. 分配金の再投資が自動でできない
     → 税金・手数料・タイミングを自分で判断する必要がある。

FPラスコルも投資初期にVYMを買ったことがあるけれど「買うタイミングの難しさ」と「管理の手間」で結局S&P500(eMAXIS Slim)積立一本に落ち着きました。

⬆️インデックス積立(オルカン・S&P500)は“放置で増やせる”投資

インデックス投信(eMAXIS Slim シリーズ)は、世界や米国全体に分散された株式を設定すれば毎月決まった日に買い付けてくれる
しかも、信託報酬が安くて再投資も自動で行ってくれます。

🔹メリットまとめ

項目インデックス投信(オルカン・S&P)高配当ETF・株
買付タイミング自動積立でOKタイミング判断が必要
手数料・信託報酬低い(オルカン年0.05%前後)売買手数料・為替手数料あり
再投資自動手動(再投資の手間あり)
分散効果世界中に分散(オルカン)セクター・銘柄に偏りあり
難易度初心者向け中・上級者向け

つまり、初心者が最初に選ぶべきは「迷わず積み立てられる」オルカンやS&P500。
市場を読まずに“自分の生活を最優先しながら”資産形成できるのが最大の利点です。

🪮FPラスコルの実践スタイル

「私は、S&P500(eMAXIS Slim)を毎月積み立てています。日本の高配当株を少し保有しているがメインはインデックス一本です。
投資で一番大事なのは“継続できる仕組み”だと思っています。」

FPラスコルは、ドルコスト平均法で毎月一定額を積み立てることで「買い時を悩むストレス」を完全に排除。
そして、浮いた時間を「家族・仕事・筋トレ・ブログ」に使っています。

📈 積立投資は、“自分の時間を増やす投資”でもあるのです。

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🖐️よくある質問Q&A(初心者向け)

Q1. 高配当ETFを積立してはいけないの?

➡️ 「ダメ」ではありません。ただし、ETFは値動きが激しいので安くなった時に買い増す判断力が必要です。
そして、これを理解してください。相場の上げ下げを予想できる人はいません

それだけ「タイミング投資」はむずかしいのです。
投資初心者が手を出すべきではありません
 

Q2. 配当金をもらえる方が得じゃないの?

➡️ 一見お得に感じますが、米国ETF配当金には税金(日本税20.315%➕米国10%。ただし、日本税は、NISAでの投資は非課税。)がかかるために再投資効率が落ちます。
 自動で再投資されるインデックス投信の方が“複利効果”は高いです。

Q3. オルカンとS&P500、どっちがいい?

➡️ 世界分散を重視するならオルカン。
 米国の成長力を信じるならS&P500。
 FPラスコルは「米国の今後の成長に乗りたい」派としてS&P500を選んでいます。

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Q4. どれくらいの期間積み立てればいい?

➡️ 最低でも15年。理想は20年以上。
 短期では“上がる下がる”を気にしてしまうため、長期でコツコツ続けることが一番の成功法則です。

✅まとめ:ETFや高配当株は“判断力”、インデックスは“継続力”

投資スタイル求められる力向いている人
高配当ETF・株判断力・相場観トレード好き/分析好き
インデックス投信継続力・我慢力忙しい人/初心者/家族持ち

FPラスコルの結論:

「ETFや高配当株は“タイミング投資”。
継続できない人はオルカン・S&Pでいい。投資は“地味な継続”が最強。」

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