引越しは新生活のスタート。賃貸住宅に入居する手続きは、意外とスムーズ。
でも「退去手続き」、ここでトラブルに巻き込まれる人、多いんです。特に、悪質な不動産会社、管理会社による法外な請求や退去立会いのプレッシャー…泣き寝入りする人も。
みなさん、ご存知かもしれませんが、入居した時にお世話になった不動産会社は退去に関わらない場合が多く、私たちは何もできません、知りませんで終わりです。頼りになりません。
でも、大丈夫。退去はルールを知って正しく対応すれば怖くない。今回は、不動産業界経験者ラスコルが、退去時のリアルと対処法をぶっちゃけます🔥
この記事を読めば、不当な請求に屈することなく、安心して退去が完了いたします。
- ①退去の通知は書面で!
- ②退去立会いは義務じゃない、立会いしても書類に署名するな!
- ③立ち会いで法外請求の可能性も
- ④見積書の内容は細かく確認せよ
- ⑤原状回復ガイドラインを武器にせよ
- ⑥入居時は“証拠写真”が命
- ⑦連絡はすべて「メール」で残せ
- ⑧火災保険・電気・水道は「自分で解約」
- ⑨困ったら「消費生活センター」へGO!
- ⑩退去時のクリーニング費用は?
- ⑪「結露でカビ」は自己責任。破損箇所放置はだめ!
- ⑫契約書を読め!交渉せよ!
- ⑬すべては“契約時”に決まっている
- 🛑 実際にあった不当請求事例
- 🛡️ 不当請求への対処法
- 🧠 まとめ 不動産会社・管理会社の言いなりになるな!
- ✨関連リンク(内部リンク)
- 🎸 今日の一曲 不当な要求に負けるな!
①退去の通知は書面で!
電話だけじゃダメ。通知は必ず書面(またはメール)で残して、言った言わないにならないように証拠を確保しましょう。下記を参考にしてください。
解約通知書
令和〇年〇月〇日
〇〇株式会社(または〇〇様) 御中
私は下記の賃貸物件について、賃貸借契約を解約し、退去することを通知いたします。
【物件名】〇〇マンション
【部屋番号】〇〇号室
【物件所在地】〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
【契約者氏名】〇〇〇〇
【連絡先】(電話番号・メールアドレス)
【退去希望日】令和〇年〇月〇日
【転居先住所】〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
以上、よろしくお願いいたします。
(署名・捺印)
②退去立会いは義務じゃない、立会いしても書類に署名するな!
管理会社から「立ち会いが必要です」と言われても、法律上の義務はありません。立ち会いは断り、鍵を郵送で返却するのがベストな対応です。
契約書に立会いが必要と言われても、立会いしない。
仮に、立会いすることになったとしても、業者の出してくる立会い完了証等の書類には絶対署名、押印しないこと。もし、修繕箇所がたくさんあったら、あなたの過失を認めることになります。
③立ち会いで法外請求の可能性も
柄の悪い業者が来て、「クロス張替え全部で30万円」といったぼったくり見積りを出してくることも。要注意⚠️
それを避けるには、退去立会いはしないこと。
④見積書の内容は細かく確認せよ
例:
✖「クロス30m² 27,000円」
◯「リビング南面クロス(汚れ箇所)10m² 9,000円」
不明瞭な場合は説明を求める+記録を残す。
👌良い見積書ひな形
見積書
発行日:2025年5月24日
宛名:山田 太郎 様
物件名:サンプルマンション101号室
住所:東京都〇〇区〇〇1-2-3
項目 | 数量 | 単価 | 金額 | 備考 |
---|---|---|---|---|
クロス貼替費用 | 5㎡ | ¥2,000 | ¥10,000 | リビング壁面 |
クッションフロア貼替費用 | 6㎡ | ¥2,500 | ¥15,000 | キッチン床 |
ハウスクリーニング費用 | 1式 | ¥20,000 | ¥20,000 | 1K全体 |
鍵交換費用 | 1箇所 | ¥12,000 | ¥12,000 | 玄関ドア |
合計 | ¥57,000 |
振込先口座
銀行名:〇〇銀行 支店名:〇〇支店
口座種別:普通
口座番号:1234567
口座名義:カブシキガイシャ〇〇
支払期限
2025年6月30日
担当者
株式会社〇〇 管理部 佐藤
TEL:03-XXXX-XXXX
良い見積書のポイント
- 項目ごとに数量・単価・金額・備考が明記されている
- 合計金額が明確
- 振込先や支払期限、担当者など連絡先も記載
- 作業内容が具体的で分かりやすい
👎悪い見積書ひな形
見積書
発行日:2025年5月24日
宛名:山田 太郎 様
項目 | 金額 |
---|---|
原状回復工事一式 | ¥120,000 |
合計 | ¥120,000 |
(振込先・支払期限・担当者等の記載なし)
悪い見積書の問題点
- 「一式」表記で内訳がない
- どんな作業をするのか、どこを直すのかが分からない
- 金額が相場より高額でも理由が分からない
- 振込先や連絡先など、必要な情報が不足
- 支払期限なども不明
⑤原状回復ガイドラインを武器にせよ
国交省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によれば、以下(一部)のように貸主・借主の負担は明確に分かれています👇
項目 | 基本的な負担者 | 補足 |
---|---|---|
通常の家具の跡 | 貸主 | 経年劣化として扱われる |
故意・過失による損傷 | 借主 | 壁の穴・タバコのヤニ等 |
画びょう・ポスターの跡 | 貸主 | 通常使用の範囲 |
退去時のクリーニング費 | 借主(契約書に明記) | 一般的に15,000円(1K)〜30,000円(2DK)程度 |
エアコン内部洗浄費用 | 借主(明記時) | 契約書の記載要確認 |
⑥入居時は“証拠写真”が命
入居初日に傷、汚れ、カビはすべて写真に残し、メールで管理会社に送信しておこう。トラブル防止の切り札になる。
⑦連絡はすべて「メール」で残せ

電話や口頭はNG。すべてメールでやり取りし、証拠として保管しよう。これは入居中も一緒。
⑧火災保険・電気・水道は「自分で解約」
意外と多いミスがこれ。「管理会社がやってくれる」と勘違いして放置→二重請求やトラブルに発展します。
⑨困ったら「消費生活センター」へGO!
困ったときは【188】に電話。
もしくは「宅地建物取引業協会」も相談に乗ってくれます。それなりの機関が出てくると、業者がビビるケースが多い!
↓消費生活センター 「消費者ホットライン」
↓宅建協会無料相談

⑩退去時のクリーニング費用は?
最近は契約時にクリーニング費用を先払いする契約も増えてきた(業者としては回収しやすい。退去時にお金回収できないと困るのです)。なので退去時の請求は基本なし。ただし、故意・過失による汚れは別です!
賃貸住宅に住んでいらっしゃる方、モラルを持って住んでください。部屋を締め切らない、換気する。掃除をする。自分で建てた家と同じように扱う。これが余分な請求をされない行動です。
⑪「結露でカビ」は自己責任。破損箇所放置はだめ!
例えば、窓を締め切って石油ストーブ使っていたらカビが生えた → これは借主の過失で費用請求されます。
破損、汚損等なにか不具合があれば、すぐに大家か管理会社へ連絡して修繕してもらうこと。退去の時まで放置しない。あとで多大な請求が来ますよ。
⑫契約書を読め!交渉せよ!
「ハウスクリーニング」「エアコン洗浄」「便座クリーニング」など借主負担と契約書に記載されていたら支払い義務あり。契約時に必ず確認&不明点は仲介業者に聞こう!
⑬すべては“契約時”に決まっている
退去時トラブルのほとんどは、「契約時の確認不足」。
面倒でも、契約前に内容を読み込む・質問する・証拠を残すのが最強の防御だ!
🛑 実際にあった不当請求事例
退去時のトラブルは後を絶たない。以下に、実際にあった不当請求の事例を紹介する。
ケース1:経年劣化による修繕費の請求
通常の使用による壁紙の色あせや床の擦り傷に対して、大家が敷金を差し引いたケースです。これは経年劣化とみなされ、借主の負担ではない。
「経年劣化の負担は大家側にあると定められており、不当な請求には適切な手続きが可能です。」
ケース2:原状回復費用の過剰請求
一部の汚損のみが入居者の責任であるにもかかわらず、全室の壁紙やフローリングの張り替え費用を請求されたケースです。具体的な損傷箇所を特定し、修理費の適正な範囲について検討するべき。
ケース3:解約手数料として敷金から不当な差し引き
契約書に記載がないにもかかわらず、退去時に「退去手数料」として敷金から数万円を差し引かれたケースです。契約書に明記されていない手数料の請求は不当です。
ケース4:エアコン故障による水漏れで50万円請求
退去前にエアコンの水漏れが発生し、床のフローリングが水浸しに。管理会社に連絡せずに放置した結果、退去時に50万円の修繕費を請求されたケース。設備の不具合は速やかに管理会社に報告することが重要。
ケース5:家賃保証会社からの不当な退去費用請求
家賃保証会社から退去費用として約21万円を請求されたが、借主が退去費用の0円の査定書を提出し、不当な請求が解決したケースも。請求内容に疑問がある場合は、第三者の査定を活用することが有効です。
🛡️ 不当請求への対処法
- 契約書と国土交通省のガイドラインを確認:請求内容が契約書やガイドラインに基づいているかを確認する。
- 請求の明細を求める:どの項目にいくらかかっているのか、詳細な内訳を請求してください。
- 証拠を集める:入居時と退去時の写真、メールのやり取りなどを保存しておく。
- 専門機関に相談する:消費生活センター(188)や宅地建物取引業協会に相談する。
- 法的手段を検討する:内容証明郵便で返金請求を行い、必要に応じて簡易裁判所で少額訴訟を起こす。
🧠 まとめ 不動産会社・管理会社の言いなりになるな!
- 退去は「冷静にメールで対応」が鉄則
- ガイドラインと契約書の2本柱で自分を守ろう
- トラブルになったら消費者センター&宅建協会へ
- 不動産会社・大家の言うことをすべて鵜呑みにするな!
- 「ルールを守って、丁寧に住む」が最強のリスク回避
✨関連リンク(内部リンク)

🎸 今日の一曲 不当な要求に負けるな!
Pennywise – “Unknown Road”
“You gotta live by your own rules”
退去時のトラブルも、自分のルールで乗り越えよう。知識と準備があれば、恐れることはない。
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