
娘に読ませたい本があった。
タイトルは『地平線を追いかけて満員電車を降りてみた。』。
最初に読んだのは私だった。
ページをめくるたびに、幼い頃の自分が心の奥から顔を出してきて――涙が止まらなかった。
「もっと自分を大切にしよう」
そう思えたのは、久しぶりだった。
この本を読んでほしかったのは、今ちょうど思春期の娘だ。
悩みや不安、怒りや喜び――毎日が感情のぶつかり合い。
でも、そんな彼女の中にきっとこの物語が届くと信じて、私はそっと本を差し出した。
その日の夜、娘は読破していた。
「泣いた……パパ、これすごい本だね」
そう言って、肌身離さず本を持ち歩くようになった。
1. 出会いのきっかけ

書店で目に留まった長いタイトルの一冊。
でもなぜか、心が動いた。
「これ、自分のことが書かれてる気がする!」
そんな予感があった。
読んでみて衝撃だった。
心の奥にいた“あの頃の自分”が声をあげて泣いていた。
2. 本のあらすじ(ネタバレなしで軽く紹介)
登場人物は、やりたいことが見つからずなんとなく毎日を過ごしている若者。
将来に不安を抱えながら日々の満員電車に押し込まれるように生きている。
ある日、ぼったくられたあげくチンピラに痛めつけられ気を失う。そして、繁華街のある劇場で目を覚まし初めて会った劇場の支配人との対話が始まる。
物語は、過去のトラウマや後悔、そして未来への希望を対話形式で描いていく。
それは,まるで『嫌われる勇気』のように読み手自身にも問いかけてくる。
3. 自分に起きた変化
「自分を責めるな」
「過去の自分は、ずっと見ていてくれた」
そんな言葉が胸に突き刺さった。
仕事、子育て、いろんなものを背負いながらどこかで自分を後回しにしてきた。
でも、この本は教えてくれた。
「自分を大切にできなければ人も本気で愛せない」って。
4. 娘とのエピソード
本を読み終えた日、私は娘にそっと差し出した。
「これ、絶対に今のあんたに読んでほしい本だ」
思春期の葛藤のなかにいる彼女に届いてほしかった。
その夜、娘は全部読み終えて言った。
「泣いたよ、パパ」
それから毎日カバンに入れて持ち歩いている。
あの子の心になにか大切なものが灯った気がした。
親子で同じ本に涙する――こんな時間なかなかない。
5. まとめ|あなたに届けたい
『地平線を追いかけて』は静かにでも力強くこう語りかけてくる。
「あなたは、今の自分に“幸せだよ”って言えますか?」
「ずっと見ててくれてるよ、小さい頃のあなたが」
自分を許し自分を信じて、自分と一緒に生きていく。
この本はそんな“やさしい決意”をくれる名著だ。
ぜひ、あなたも読んでほしい。
泣いてもいいかっこ悪くてもいい。
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