【徹底解説】給与所得があっても小規模企業共済に加入できる?実例でわかりやすく説明

お金・手続き・相続

「アルバイトをしているけど、小規模企業共済に入れるの?」
「給与をもらっている時点でダメなのでは?」

──そんな疑問を持つ個人事業主の方へ。

この記事では、開業したてだけどアルバイト収入もある筆者が中小企業基盤整備機構の公式基準をもとに「給与所得者でも加入できるケース」「できないケース」をまとめました。

副業・兼業フリーランスの方もぜひ参考にしてください。

そもそも小規模企業共済とは?【個人事業主の退職金制度】

小規模企業共済」は、中小企業基盤整備機構が運営する個人事業主(フリーランス)・小規模会社役員などのための退職金制度。
掛金が全額所得控除になるので、節税しながら老後資金を準備できます。

主な特徴

  • 掛金:月1,000円〜70,000円(500円単位で変更可)
  • 節税効果:掛金全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得から差し引ける
  • 受取時:退職所得 or 年金扱いで有利な税制

💡つまり「事業主が自分で退職金を作る制度」なんです。

開業したらどれが一番おトク?新NISA・iDeCoと小規模企業共済(上限7万円)の節税効果を比較【その1開業したてFPラスコルが試算】
小規模企業共済を上限7万円で積み立てたら節税額はいくら? 新NISA・iDeCoとFPトッシーが徹底比較。開業初期から黒字期まで、資金繰りと節税を両立させる実践ガイド。

加入できるのはどんな人?【個人事業主の定義】

公式サイトによると、個人事業主とは👇

「法人を設立せずに自ら事業を行っている個人」
(中小企業基盤整備機構『加入できる方(個人事業主)』より)

会社や個人事業主に雇用されて給与をもらって働く人は対象外。
一方で請負契約・業務委託など自分の責任で事業をしている人は加入できます。

代表的な例

  • 弁護士・税理士・司法書士などの士業
  • 建設・製造・小売・理美容・飲食などの個人経営者
  • 農業・個人タクシー・フリーランス など

給与所得者は原則NG。でも“主たる事業”で判断される

公式のQ&Aにはこう書かれています👇

「給与所得者(法人等と常時雇用関係にある方)は、ほかに事業所得を得ていても、小規模共済制度にご加入いただくことはできません。」
(中小企業基盤整備機構FAQ ID:675)

ここでポイントは「常時雇用関係」という言葉。
つまり、

  • 正社員など「主たる地位」が勤務先にある人はNG。
  • 一方、本業が個人事業でアルバイトが副収入の人は加入OK

この“主従関係”が実際の判断基準になります。

【実例】開業したて(本業)+短時間アルバイトは加入できる?

私自身のケースを例に解説します👇

項目内容
本業令和7年10月開業届提出済み
副収入アルバイト(月8万円ほど・雇用保険のみ)
社会保険国保+国民年金(第1号)
常時雇用なし(短時間勤務)

このように主業が事業で副業が短時間アルバイトなら
中小企業基盤整備機構の定義上「個人事業主」に該当します。

加入資格あり。
私は「主業」で申請して問題なく受理されました。

加入できるかどうかのチェックリスト【副業ありの人向け】

判定項目加入可否補足
開業届を提出している事業の証拠として必須
主たる生業が自分の事業メインの収入源であること
給与所得(短時間バイト)がある常時雇用でなければOK
社会保険加入の正社員主たる地位が会社員になる
雇用保険のみ加入問題なし
従業員数フリーランスのため要件クリア

申込時のポイント【オンライン申請がかんたん】

  1. 名前、住所等、職業欄に「主業」を入力するアルバイトをやっているとか入力する必要はありません。
  2. 開業届(控)e-Taxの開業届を出した際の確認通知書のスクリーンショット(開業届をオンラインで申請した場合)を必ず添付する必要があります。
  3. 備考欄には特に入力しなくてOK(主業が明確だから)。
  4. 完了すると共済証書をダウンロードできます。間違いがないか確認しましょう。
  5. 不備があると中小企業基盤整備機構からTELがあります。

⬇️オンラインでかんたん手続き

小規模企業共済オンライン 加入受付サービス | 共済サポート navi
中小機構が運営する国の共済制度・小規模企業共済の「オンライン加入受付サービス」です。

💡もし不明点がある場合は、中小企業基盤整備機構コールセンターで
「主業を伝えて副収入が短時間アルバイト」と伝えれば、正確な回答が得られます。

お問い合わせ | 小規模企業共済
小規模企業共済に関するお問い合わせ先をご案内しています。

給与があっても“本業が自営”なら入る価値あり

小規模企業共済は

  • 掛金全額が所得控除
  • 積立は将来の退職金
  • 元本保証(ただし、20年未満の任意解約は注意⚠️)+国の機構という安心感

個人事業主にとっての“最強の退職金制度”。

たとえ月1,000円でも
未来の自分への給料」を積み立てる第一歩になります。

出典・参考情報(一次情報)

✨関連リンク

小規模企業共済の受け取りで差がつく!退職所得控除・1/2課税・年金扱いまで完全解説【その2FPラスコル実例】
小規模企業共済は「もらうとき」が勝負。退職所得控除・1/2課税・年金控除をFPラスコルがわかりやすく解説。20年未満解約の落とし穴と最適な出口戦略を具体例で紹介。

コメント

タイトルとURLをコピーしました