🏁 30回目の節目に伝えたいこと
公正なFPシリーズもついに第30回を迎えました。
ここまで「固定費の見直し」「保険」「投資」「相続」「節約術」など
生活に直結するお金のテーマを一つづつ解き明かしてきました。
そして、今回のテーマはシリーズの集大成。
なぜ日本のファイナンシャルプランナー(FP)は、本来の“中立的な相談相手”ではなく、高額な手数料をねらう保険販売員ばかりになってしまったのか?
「無料FP相談」のカラクリと読者が本当に信頼できるFPを見分ける方法を
公正なFPとしての視点でお伝えします。
✒️日本のFPが“確立しない”3つの理由
① 「相談料ではなく販売手数料で食べている」
日本では、FPの多くが保険会社・証券会社からの手数料(コミッション)で収入を得ています。
そのために「相談」よりも「販売」が優先されやすい構造になっています。
無料相談が成り立つのもこの報酬構造によるものです。
② 「顧客本位」が“努力目標”止まり
金融庁は「顧客本位の業務運営」という原則を掲げていますが
法的拘束力はなく会社ごとの自主性まかせ。
つまり、どれだけ顧客のために行動するかはFP次第なのです。
③ 「資格の数より、姿勢の違い」
FP技能士、AFP、CFP──資格はいろいろあっても
「どう稼ぐか」「何を優先するか」でFPの質はまったく変わります。
資格よりもFPがどのような報酬構造と倫理観で動いているかを見ることが重要です。
🌏海外との比較で見える、日本FPの課題

国 | 制度の特徴 | FPの主な報酬源 | 独立性 |
---|---|---|---|
イギリス | 金融アドバイス改革で販売手数料を原則禁止 | 相談料(フィー制) | 高い:顧客からのみ報酬 |
アメリカ | 顧客最優先の「受託者責任」が法制化 | 相談料+顧客管理料 | 高い:違反は罰則あり |
オーストラリア | 顧客利益優先義務を法律で明文化 | 定額相談料+継続サポート料 | 高い:販売と助言を分離 |
日本 | 顧客本位は自主ルール | 保険・金融商品の販売手数料 | 低い:販売優先構造 |
👉 海外は「制度がFPの独立性を守る」
👉 日本は「制度がFPを販売員にしてしまう」
😔無料FP相談の“からくり”を知ろう
無料の理由
FP相談が無料なのは、契約成立時に企業側からFPに高額な手数料が支払われるから。
つまり、あなたが直接払わなくても最終的にあなたが買った商品の価格に上乗せされているわけです。
よくあるケース
- 相談→保険見直し提案→新しい保険契約へ誘導
- 「販売手数料の高い投資信託の積立」や「iDeCo・NISA」への誘導
- 複数社比較といいつつ、手数料の高い同系列の商品のみ紹介する
注意ポイント
- 「無料の理由」を質問しても答えが曖昧なら要注意(そもそも無料が成り立つはずがない)
- 商品提案が1社だけ
- 「今日契約すれば特典を」などと契約を急がせてくる
📈 読者のためのFP選びチェックリスト
質問 | 理想的な回答例 |
---|---|
相談料は? | 「1時間5,000円。販売手数料はありません。」 |
報酬の仕組みは? | 「相談料+顧問料のみ。保険会社からの手数料はいただいてません。」 |
比較・代替案を出してくれる? | 「何もしない場合も含めて3案提示します」 |
リスク説明は? | 「メリット・デメリット両方説明します」 |
契約を急かさない? | 「じっくり検討しましょう」と言ってくれる人 |
専門分野は? | 「家計設計・相続・投資」など具体的に答える |
顧客本位の考え方は? | 「販売ではなく助言が仕事です」と言い切れる人 |
❓ Q&A:よくある疑問とFPの本音

Q1. 無料相談って全部ダメなの?
👉 よく考えてください。そもそも無料で成り立ちますか?もらった景品のお金は、どこから出るのですか?あなたが営業マンでしたら無償で働きますか?
スポンサーが保険会社や証券会社等なら販売目的である可能性が高いです。
Q2. 有料相談は高くない?
👉 1時間5,000円〜1万円が相場。
しかし“中立な助言”を受けられるなら長期的にはむしろ安い投資です。
Q3. 独立系FPはどこで探せる?
👉 探すのはむずかしいと思います。ほとんどが保険屋ですから。
インターネットの口コミやFPのホームページでどのような分野に力をいれているかを見極めることが必要です。
もしも困ったら、ブログで「保険を売らないFP」と明言している人を選びましょう。私ですが😀
Q4. FP資格があれば安心?
👉 資格より「どう稼いでいるか」を見ましょう。あなたにライフプランを提案して稼いでいるFPです。
報酬構造が販売依存なら中立とは言えません。
✨これからのFPに求められる3つの変化
1️⃣ 手数料の完全開示
誰が、どこから、いくら受け取っているのかを明確に。(保険会社は、ぜったいに開示しないでしょう)
2️⃣ 販売と助言の分離
助言専門FPを育てる仕組みを作って顧客の信頼を守る。
3️⃣ 顧客本位を法的義務に
「顧客の利益を最優先にする」をルール化することでFPの倫理基準を底上げ。
✅まとめ:FPは“商品を売る人”ではなく“人生設計の伴走者”
無料相談が悪いわけではありませんが、お金の流れを知らずに「無料」を信じるのは危険。
FPはあなたの「お金」「人生」「未来」を支える伴走者です。
信頼できるFPは、商品を売らずにあなたの人生の選択肢を増やす人です。
🎯締めメッセージ
FPシリーズ第30回を迎えて思います。
FPの本当の価値は、商品を売ることではなく人を支えることにある。これからも私は「保険を売らないFP」として、あなたの人生が豊かになる道を一緒に考えていきたいです。
🎊関連リンク ⬇️公正なFPシリーズが全部見れます

金融商品を売らないFP(ファイナンシャルプランナー)が毎回お金にまつわる疑問を解消します。
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