―タルムードの金言と親から子へ引き継ぐ知恵―
「豊かさの次には必ず大貧困が襲って来る。
しかし貧困の次に豊かさがくるとは限らない」
ユダヤ人の知恵が詰まった「タルムード」。
その中の一節は、人生だけでなく投資にも深く通じる金言です。
この記事では、石角莞爾さんの「ユダヤ人に学ぶ成功哲学 タルムード金言集」から現代を生き抜くための備えと心構えを学んでいきましょう。

📖 七匹の太った牛と七匹の痩せた牛

物語の舞台は古代エジプト。王ファラオが夢を見ます。
ナイル川のほとりから七匹の太った牛が上がってきて葦を食べていた。
その後、七匹の痩せた不健康そうな牛が現れて、太った屈強な牛を飲み込んでしまった。
誰にも意味が分からないその夢について、ヘブライ人のジョゼフがこう告げました。
「これは、7年間の大豊作とその後襲ってくる7年間の大飢饉を表しています。
大豊作の際に食べ尽くさず、蓄えをしなければ国は滅びるでしょう。」
この予言通りに大飢饉が訪れましたが、ジョゼフの進言を取り入れたエジプトだけは備えによって生き残ることができました。
💬 タルムードが語る「備えの哲学」
この物語は、タルムードにおいて「成功と危機の法則」として語られ続けています。
- 豊かさの次には必ず貧困がくる
- しかし、貧しさの次に豊かさが必ずくるとは限らない
- 歴史上、飢饉や大恐慌は周期的に繰り返されてきた
だからこそ、「太った牛の時期(好調時)」にこそ備えることが賢者の選択だと説くのです。
📉 投資における「太った牛」の教訓

この教えは現代の投資にもそのまま通じます。
- リーマンショック、コロナショック、インフレショック…
- 株価が好調なときこそ次の暴落は近いかもしれない
- 下落局面で「狼狽売り」をした者は退場する
- 自分が信じた資産を持ち続けた者こそが生き残る
「自分が信じたものをひたすら持ち続けることが投資では最も大事。
だが、終わっている投資商品はそもそも買ってはいけません。」
つまり、“太っているかに見える牛”が本当に健康かどうかを見抜く目も必要なのです。
🐜 アリとキリギリスも同じ教訓か?

イソップ童話の「アリとキリギリス」も備えの重要性を語っています。
- 夏にせっせと働いたアリは冬に備える
- 一方でキリギリスは歌って遊び冬に飢える
しかし、タルムードの教えはさらに現実的です。
「備えても報われるとは限らない。
それでも備えるのが知恵であり責務である。」
私はキリギリスが悪いとは思いません。人生二度無し。今生きてる瞬間を楽しく生きることも大切 です。
👨👧 タルムードは親が子に語る“生きる知恵”
ユダヤ人の家庭では、タルムードの学びは親子の対話を通じて受け継がれています。
- 「なぜ他人に施すのか?」
- 「正直であればそれでいいのか?」
- 「お金とは?信用とは?」
こうした問いを通じて、子どもは思考力・判断力・倫理観を育んでいく。
親が答えを教えるのではなく、問いを投げかけて親子で一緒に考える。
それがユダヤ人家庭のタルムード教育のようです。
🧠 教訓まとめ|太った牛が私に教えてくれたこと
教訓 | 現代へのヒント |
---|---|
豊かなときにこそ備えよ | 景気の良いときこそ、貯蓄・学び・投資を |
危機は必ず訪れる | 株価も人生もかならず波がある |
自分を信じて持ち続けよ | 情報に流されず自ら選んだ信念を貫く |
でも見極めは重要 | 根拠のない投資や行動は慎むべし |
終わりに|「周期の中をどう生きるか」
私たちの人生には、好調と不調、幸運と不運が誰でも交互に訪れます。
この記事を読んでいただき、太った牛が草を食べている時でも痩せた牛のことを忘れないこと。静かに 備えて誠実に歩き続ける者だけが本当の成功を手にするということを学んでいただければと思います。
次回予告:タルムードの金言第2弾 魔法のザクロ
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