第1話では、プルデンシャル生命で起きた大規模な不正問題を取り上げて、これは一部の社員の問題では済まないという視点を示しました。
では、次の疑問が残ります。
なぜ、保険会社の社員は詐欺まがいと呼ばれる行為にまで踏み込んでしまうのか。
この問いに答えない限り、同じことは何度でも繰り返されるでしょう。
この記事では、善悪論ではなく営業がおちいる構造に焦点を当てて解説します。

💰フルコミッション営業という現実
多くの生命保険会社、とくに外資系を中心に採用されているのがフルコミッション(完全歩合制)の報酬体系です。
- 固定給がほとんどない
- 契約を取らなければ収入はゼロに近い
- 生活費=営業成績
という非常にシビアな仕組みがフルコミッションです。
✔ 成果が出れば高収入
✔ 成果が出なければ生活が成り立たない
この構造自体が強烈なプレッシャーを生みます。
📈数字を作らないと生き残れない世界

フルコミッションの世界では、倫理よりも数字が先に来やすいのが現実です。
- 今月の契約がなければ家賃が払えない
- 来月も売り上げがゼロなら退職を迫られる
- 同期が脱落して辞めていく中で生き残るには契約を取るしかない
こうした環境で、絶対にルールを守り続けられる人だけが残るでしょうか。
理想論では済まない世界が生命保険会社の営業にはあります。
🎁接待・プレゼントは自腹という事実
一般のわたしたちがあまり知らない事実があります。
営業で使うお金は、ほぼ自腹

- 会食・飲食
- 手土産・贈答品
- ゴルフ・交際費
これらは、会社ではなく営業マン個人の負担であることが多い。
つまり、保険営業マンは先にお金を使い、後から契約で回収するという構造をとっています。
そこで何が起きるか。
👉 回収圧力が強まる
👉 「この人からは必ず取らなければ」という心理が働く
不正が生まれる温床になります。
😴夢がある仕事だからこそ壊れやすい
生命保険営業には、確かに「夢」があります。
- 年収1億円超のトップ営業が実在
- 学歴・資格に関係なく高収入を狙える
- 成功すれば一気に人生が変わる
しかし、その裏側はこうです。
- 業界での生存率が低い
- 多くは2~3年で離脱かヘットハンティング
- 離職率は極めて高い
これは宝くじ型の構造です。
当たる人は派手だが、外れた人は静かに消えていく
この環境が「一発逆転型思考」を助長していくのです。
😮💨高離職率が不正を見えにくくする

営業担当が頻繁に変わると、顧客側ではこうなります。
- 前の説明を覚えている人が誰もいない(だから保険業界は転勤が多い)
- それは前任者がやったことと言われる
- 誰に責任を問えばいいかわからない
今回の件でもそうですが、会社側は辞めた社員の行為として切り離し、組織的問題として深掘りしません。
結果として不正は個人に押し付けられ、不正な構造は温存される。
これが最も危険な点です。
📦顧客と営業が密室化する危険性
生命保険は、お金や家族、死、病気といった極めてプライベートな事実を扱います。
そのために
- 営業マンと顧客が1対1になりやすい
- 家族など第三者が介入しにくい
- 偽装された信頼関係が判断を鈍らせる
この密室性が不正を長期化させやすくします。
😤ここまで来ると個人の問題ではない
重要ですので、はっきり言います。
これは、一部の悪い営業マンやモラルの低い社員だけの問題ではありません。
人間の弱さが露出しやすい構造を業界全体が抱えている問題です。
✒️公正なFPからのアドバイス
✔ フルコミッション
✔ 高離職率
✔ 密室化
✔ 商品の複雑さ
この4つが重なっているので、不正は起きるべくして起きている。
だから、営業マンがいい人かどうかだけで判断するのは危険です。
☀️まとめ(第2話)
- 保険営業が壊れているのは、個人の資質だけが原因ではない
- フルコミッションと高離職率が不正の温床になる
- 顧客は“人”ではなく“仕組み”をしっかりと見る必要がある
👉 次回【第3話】では、では顧客はどうやって自分を守ればいいのか?
「投資と保険は必ず分ける」という大原則とカモにならないための具体的チェックリストを完全保存版でまとめます。
もし、あなたが今
- 担当者に違和感がある
- 説明が理解できていないのに手続きが進んでいる
- お金の流れがはっきりしないのに預けようとしている
そう感じているなら、それは十分に立ち止まる理由です。
次回の記事で、何を確認すれば安全なのかを具体的に示します。
ぜひ続けて読んでください。
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